楽譜のご紹介
この曲は、戦後の混乱期を映像としてみるときには、必ず流れていたBGMとして、認識していました。ただ、当初のレコーディングは、1945年、終戦の年、昭和20年ですが、このレコードがデュエット曲だったことは、私も知りませんでした。
そして、もう一つ、この曲は映画の主題曲として発表されていることです。戦後映画の第一号として、松竹で作られた『そよかぜ』という映画だそうです。主演はこの曲を歌っていた並木路子さんということです。
その後、この曲はソロ曲として再レコーディングされます。もしかしたら、私たちはそちらを耳にしていたのかもしれません。私は、それから、数年後に生を受けたので、この当時のことは、さっぱりわかりませんが、リンゴというものがやはり当時は高い果物だったようで、並木路子さんがステージに立って歌った後に、リンゴを配ったそうですが、結構な奪い合いになったというエピソードがあったそうです。
そして、この歌っていた当人は、戦争で父親と次兄、3月10日の東京大空襲で母を亡くしていて、そんな直後の唄でもあったということです。当初、作曲をした万城目正は、何とかして、明るく歌ってもらおうと、『君だけではない、今はみんなが大変な時だから・・・。』、と励まして歌わせたという風に伝わっています。最近ではあんまりこのようなことは聞かなくなりましたが、私なんかの子供の時にもよく言われていたことで、ある意味では、日本人の心底にある物事への対処方法なのかもしれません。
今時だと、一面をとらえて同調圧力などといって、そいういった発想法をさげすむようなことを言う人もいないわけではありませんが、今回のコロナ騒ぎでは、諸外国(特に西欧諸国)などの動きを見るときに、個人主義の世界がそんなに楽しいところとも思えません。まあ、そんなことはいいとして、またちょっと楽譜をご覧ください。
楽譜はトランペット、トロンボーン、アルトサックス、フルートの順に並んでいます。楽譜をクリックすると販売サイトに飛びます。
楽譜販売のご案内
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演奏例
昭和20年代の初めあたりに、日本人ではない外国人、可能性としては、アメリカ人がとったものではないかと思われます。また、元フィルムと思われるものをカラー化したもののように思います。もしそうでなければ、相当のお金持ちでしょう。たぶん東京の出勤風景でしょうか。多くの男性は帽子をかぶっています。このころは銭湯でしたから、普通に普段は頭なんか洗わないし、毎日風呂に入るなんてありえなかったでしょう。だから、帽子は必要だったのかもしれません。私の子供のころは、丹頂チックかポマードの時代でしたので、たぶん、帽子でもかぶらないと汚れがついて大変でしたでしょう。小学生も帽子をかぶっていて、しかも丸坊主もその流れでしょう。