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昭和歌謡メロディー譜 『恋のしずく』伊東ゆかり

楽譜のご紹介

1968年昭和43年1月20日のリリースです。前年に小指の思い出で大ヒットを放った伊東ゆかりさんですが、この年も引き続き、大ヒットの『恋のしずく』です。

女性で初のオリコン1位を獲得し、しかも4週連続という快挙となりました。多分、当時、伊東ゆかりさんは、20歳になるかどうかの時だったと思います。歌詞の内容は、どちらかというと従来にない、その後の山口百恵の歌に続くような路線ですが、とにかく、きれいな声に割と控えめな顔ということで、非常に聞きやすい曲でした。

 私がこの当時、覚えている流行語としては、『蒸発』というやつです。季節労働,長期出稼ぎ,あるいは集団就職、その他いろいろの理由で郷里を出た者が、そのまま行方をくらませるという現象をいい、60年代後半に多くなりました。

 まわりの人からみればなんの動機もなしにある日突然姿をくらませてしまうことで,当時、ちょっとした社会現象となりました。

 考えてみれば、東京五輪以来、その前もそうですが、かなり激しい社会変化がありました。茶の間では、テレビはカラー化し始め、車を持つ家庭も徐々に増え、ちゃぶ台だった食卓もテーブルになり、気が付かないうちに、変化がドンドン進行していった感じでした。都会では、水洗トイレがかなりでき始めてきた時期でもあります。ただ、この当時もまだ都内でも汲み取りは結構ありました。そんな生活の変化に当初の思い描いていた将来のおぼろげな自分の姿を想像したら、自分だけ取り残される感じがしたのも当然かもしれません。まして、都会と田舎の差は今の10倍、いや100倍ぐらいあったのではないでしょうか。田舎にはもしかしたら、目に見えない非常に薄いカースト制があったのかもしれません。

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 私が、東京にきて一番良かったと思ったのは、書店であらゆるジャンルの書籍があることを知ったことでした。別に本を読まずとも、山積みされた書籍のタイトルを読んだり、雑誌を見るだけで文化の香りを感ずることができました。そんなことは、田舎には一切なかった。

 しかし、一方で、田舎のゆっくり進む自然の流れに、きっと神はいると思えるような瞬間を感じることもできました。しかし、都会を知ると、同じ目線で田舎を見ることは2度とありませんでした。この曲を聴くと、そんな不自由であるけれども、懐かしい田舎のことを思い出します。ということは、いいとして、さっそく楽譜をご覧いただきます。

 楽譜はトランペット、トロンボーン、アルトサックス、フルートの順に並んでいます。楽譜をクリックすると販売サイトに飛びます。

恋のしずく トランペット楽譜
恋のしずく トロンボーン楽譜
恋のしずく アルトサックス楽譜
恋のしずく フルート楽譜

楽譜販売のご案内

こちらの楽譜は楽譜販売専門サイトのPiascoreのこちらで販売中です。なお、この楽譜はトランペットで吹きやすい調に変えたものと本来の調のものの2種類の楽譜をのせてあります。

演奏例

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