楽譜のご紹介
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この曲が作られたのは、1929年ということですが、そもそも、流行歌として発売するつもりで作っていなかったといわれています。
作曲は古賀政男。当時、大学を卒業したばかりでした。世界は大恐慌時代を迎えますが、それは9月からのことでした。この曲を最初に明治大学マンドリンクラブの定期演奏会で発表した時には、ぎりぎり恐慌となっていませんでした。
その前年、古賀政男は大学4年生ということになりますが、自殺を図ります。失恋によるものということですが、そんなときにこの曲の詩が浮かんだということです。
1931年になって、レコード会社の営業マンに見いだされ、流行歌として世に出ることになります。最初の歌い手となったのは、藤山一郎ということですが、当時、東京音楽学校に通っていました。当時はこのような歌謡曲を歌うということはタブーでしたので、身分を隠しての発表となります。そうやって形になったのが、1932年昭和7年だったということです。それ以降、この曲は長らく愛唱され続けました。
ただし、これが最初のレコーディングではなく、1929年の定期演奏会の時に、聞いていた当時の人気歌手の佐藤千夜子がレコーディングしています。その翌年のことでした。それをたまたま、前述のレコード会社の営業マンによって見いだされたということでした。そして、藤山一郎という歌手がいたことが、この曲を大きなものにしたのだろうと思います。
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