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【奏法さすらい記】もう一度、トランペットのスーパーチョップス奏法を本を読んで見直しました。

奏法さすらい記

世の中には、いろいろな奏法があり、いまや、Youtubeなどで、国内だけでなく海外も含めてみると、いろいろな奏法が紹介されています。だいたい共通するのが舌の使い方が重要だということをいっているように思います。一方で、唇周りの筋力を強化するという考え方も根強くあるように思います。

先日、トランペットのテクニックという本をご紹介して、その上唇の位置について触れました。つまり、上唇は上の歯の先端より下に来てはならない。なぜならば、空気の通り道をさえぎるからだということです。だから、これをするために、少し上唇の先端を内側に巻き込む必要があるということも書いていました。ただ、これをすると、どうしても、高音域が細い音になりがちだということも確かです。実際最近の練習では、より確実に高音域が出るものの、音がやせる、つまりは、上唇に力が入ってしまうという欠点があります。これをどう解消するかということがいつも課題になっています。モーリスアンドレのように高音域でも伸びのある豊かな音になるにはどうすればいいのか。モスキートのような高音は要らないのです。

そこで、何年か前に読み始めたのが、ジェローム・カレのスーパーチョップスの本でした。残念ながら、全て英語で書かれて、仕方がなく、自分で受験以来の英文解釈をする羽目になってしまいました。そして、判ったことは、舌の先は下唇の内側の上側につけること、その舌の手前は上唇に接していて、上歯の先を捕らえていること、というものでした。そして、この状態にするためには舌は前方で丸まっている状況になっていて、どんな演奏をしていても、そのポジションが基本のポジションで、決してそこから舌をのど側に引き込んで、演奏を始めてはいけないということです。ということは、必ず、息で音を切るのではなく、上唇と下唇に舌を接した状態に戻すことで、音を切るということです。これをすることにより、より圧縮したストリームを唇に当てることが出来て、少ないストリームで高音域が出やすくなるということだそうです。そのときに上唇は舌の支えを得て振動している状況になるので、力を抜いていられるのだというのです。また、息の流れをこの狭い上唇と舌の間に送り込むという意識を持って、吹き込み、決して過剰に送ることをしないようにともいっています。

良く、日本人がしゃべるときに、舌の位置が西洋人に比べると、低い位置にあるといわれます。また、日本人のトランペッターは息で音を止めるようで、それが西洋人には違和感があるようであるというのをどこかで見たことがあります。真偽のほどは判りませんが、確かに、上記のスーパーチョップスの内容と逆の現象ばかりです。

ということで、もう一度これにチャレンジしたいと思います。明日・・・。


この画像は吹き始める前の状況で、スタートはこのような感じで・・・という画像です。そして、ここから、息を吹きかけるときには舌はもう少し前方に丸まって出るのだと思っています。(あくまで個人見解)そして、高音になるにしたがって、下唇で舌を食い止める感じで先端をホールドするということではないか?(スーパーチョップスが、ハリージェームスの吹き方を手本としているということなので、そう考えています。)

《追記》 この記事を書いてから4年半ほどたちました。そして、上唇を上の歯の下に下がらないようにするためには、唇だけ巻き込んで解決するモノではないと言うことがわかりました。これは、私が陥った失敗なのかもしれません。しかし、似たようなことはもしかしたら、他の人にもアルのではないかと言うことで、ご紹介します。

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簡単に言うと、顔の筋肉を使うと言うことです。具体的にはほほ骨のあたりの筋肉を使って、上唇を上の歯の先端より、気持ちあげるような感じで引っ張る感じです《ただし、スマイルシステムにならない、つまり、口を横に引かない)。逆に言うと緩めないと言うことになるのかもしれません。

私の場合、この上側の引っ張りが唇の先っちょだけでやっていたと言うことがわかりました。こうすることで、上唇の先に力が入ることから解放されつつあります。

また、スーパーチョップスの上の図は中低音域には向いていますが、高音域において上唇がここまで下がっていては出ないと思います。図はその意味では不正確なのかもしれません。実際、スーパーチョップスのトランペットシークレットという本には高音域については違うセッティングをする図が載っています。

また、最近、ジェローム・カレが亡くなって、ネット上に出てきた初期のスーパーチョップスの小冊子には、顔の筋肉の使い方の図解がありました。そのことが、ヒントになり、自分の欠点がかなり克服されてきたと言うことです。

特に歳を重ねて、顔の筋肉が垂れてきた私にとっては、意識すべき問題だったのかもしれません。

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