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昭和歌謡メロディー譜『愛ちゃんはお嫁に』鈴木三重子

楽譜のご紹介

 1957年 昭和32年の作品です。この物語性のある歌は、幼少(就学前)の私でも強烈な印象を持ちました。

 『出しゃばりお米』『おいらの気持ちを知りながら』など、耳に残っていたのです。そして、田舎の私の実家の隣に、とある工場があり、そこの男ばかりの職場の事務員にえらく威勢のいい女性がいました。みんなから「アイチャン」と呼ばれていました。だからこそ、この曲が印象に残ったのかもしれません。

 若い女性でしたが、こちらが子供過ぎて、いくつぐらいの人だったのか見当もつきませんが、当時としては大柄なちょっと肉付きのいい女性で、近所でも評判の若い人?でした。男勝りということです。

 そして、そこの社長さんは小柄な私の両親よりちょっと年配くらいの人だったのですが、人のよさそうな人でした。そして、私の母が言っていたところによると、この社長の奥さんが、アイチャンに嫉妬しているというのだそうです。もちろん、私が子供だと思って近所の世間話として、誰かに話をしていたのを私が聞いた内容です。

 母曰く、「アイチャンと社長がそんなこと(愛人関係)あるわけないでしょう」と笑っていたのですが、この微妙な話はその後も幼い私の頭にいつまでも残っていました。そんな昭和30年代でした。

 楽譜はトランペット、トロンボーン、アルトサックス、フルートの順に並んでいます。楽譜をクリックすると販売サイトに飛びます。

Bbトランペット用楽譜
Cトロンボーン用楽譜
Ebアルトサックス用楽譜
Cフルート用楽譜

販売サイトのご案内

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演奏例

この曲の映画化

 この曲のヒットもあって、日活で映画化もされています。内容はというと、時代を反映したもので、親の勧める見合いで結婚するという内容で、割と当時はよくあったのではないかと思われる内容です。

 まず、主人公の愛ちゃんは一時はやんちゃものだった勝治こと『おいら』と付き合い始めます。そして、その後、この『おいら』はすっかりまじめに働くようになります。

 そこに出てくるのが出しゃばりお米です。東京でパーマ店をやっているお米は、自分の甥『太郎』に愛子を嫁がせようと、見合いをするように、愛ちゃんの親族一同に働きかけました。愛ちゃんもしょうがないので受けることにします。

 すっかり周りは愛ちゃんがこの見合いから『太郎』と結婚するものと思い込み、愛ちゃんは引くに引けない状態になるという次第です。一時、『おいら』との駆け落ちを決心し、家を出ようとするちょうどその時に、母親に見つかります。しかし、母は何も言わずに見逃してくれるのでした。

 そんな母の顔を『つぶすことなんかできゃしない』と、結局、愛ちゃんは、お米と一緒に東京へ向かうのでした。その様子を『おいら』は、山のてっぺんから見て、涙するのでありました。ああ、無情。まあ、こんな感じです。

この曲を歌っていた鈴木三重子さんは、割と早くなくなってしまいます。独特の声色が印象的でした。

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