楽譜のご紹介
この曲は、1973年に井上陽水さんの4枚目のシングルとしてリリースされた楽曲です。アルバム『氷の世界』にも収録されています。
なんでも、売れ始めて初めて福岡に帰郷した際に作られた曲だったそうです。当時のフォークソングにはない内省的な感じのする曲で、社会的にいろいろなことが起こっているけれども、私自身は、こんな感じなんだと訴えているような、そんな感じの曲でした。それが共感を当時の若者にもたらしたのだと思います。その一時代前の世代にとっては、もっと政治的、社会的な問題に注意を払うということが、あるべき姿、まさに『べき』ものが若者に求められていたのが、この当時は、学生運動も低迷し始め、そうはいっても、こんなことで悶々としているのだと我に返って素直に思ってみるという風潮が始まったように思います。まさに、そんな感情を映したものなんだろうと思います。
この年は、第一次石油危機が発生し、日本経済に大きな影響を与えました。物価が急上昇しました。今も久々に物価上昇していますが、そんなものではありませんでした。100円台の学食のカレーライスが200円ぐらいになりました。ざっくり、物価が2倍になったような感じを当時受けました。そして、田中角栄が組閣し、「せまい日本、そんなにいそいでどこへ行く」みたいな逆説的な言葉も流行りました。そんな時代で、この曲とは真逆の『神田川』『学生街の喫茶店』なんかがヒットしました。いずれも今は昔です。
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