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12月から3月までの4半期のトランペット練習の成果、反省、そして今後。

 
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毎度のことですが、週2の練習でいかにして、自分のトランペットの腕を上げるかを長いスパンで試行錯誤しています。上記タイトルの時期に私が得たのは、また違う角度からトランペットを学ぶことができたということです。

途中、母(89歳)の死ということもあり、いつも以上に念を入れて、練習しました。毎週、介護施設に訪問することもなくなり、悲しいというよりも寂しいという感じで、週3回、ラッパを吹くことにしたのでした。前回、前々回の記事でも触れました本を何度か読み込んで、自分なりに実践してみました。

この本(https://www.amazon.co.jp/Move-English-Clint-Pops-McLaughlin-ebook/dp/B005OSZAFS/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&keywords=air+on+the+move&qid=1554881379&s=music&sr=1-1-catcorr)の内容は結構、総花的な奏法に関する記述が多く、知ってはいてもやったことがない、あるいはやり方を間違えていた内容が多くあり、参考になりました。

その一番目は、おなか周りの使い方とでもいったらよいでしょうか。従来の私の使い方は腹筋に力を入れるようなやり方だったのですが、どうやら、これは間違いであったということです。

2番目は、ピボット奏法の判断は、低音域の出やすいところを基準にして考えるというところです。

3番目は、ずいぶん昔にやったことがあるマウスピースヴィジュラライザーの利用方法です。

横隔膜をあげる

まずは、おなかの使い方ですが、横隔膜を上に上げることによって、吐く息の量や速度を上げることになるという理屈がまず前提にあります。しかし、よく言われる横隔膜を上に上げるということを不覚なことに、あまり真剣に考えたことがなかった私です。その本に書かれたとおり、やってみました。そうしたところ、結構いい感じではないですか。

まず、この横隔膜をあげるということの真価が問われるのは、五線の上のGから上の音についてであるということです。この五線の上のGから上の音は、その下の音と隔離されているかのような、全く別次元の吹きにくさや苦しみを感じるところであるとおもいます。この本の著者は、そこのところをはっきりと表現し、ここから上の音を抵抗なく吹けるように、意識して練習すべきことを提唱しています。

その一つが、このおなかの使い方なわけです。私はどちらかというと、若いときには、その若さ故に、力任せの腹筋力で吹いていたように思います。ところが、そんなやり方ではいけないようです。

やり方としては、おなかを背骨の方向に押す感じにすることです。といっても、日本語にすると、なんか変です。要は、おなかを引っ込めると、その反作用として、肋骨の一番下の骨のちょっと上にある横隔膜が上に上がるということらしいのです。さらに、ハイC以上の場合だと思うのですが、引っ込める感じから引っ込めてあげる感じにするんだということらしいのです。これで、ずいぶん楽に吹けるようになりました。こうして吹きやすくなると、まずこの感覚を定着させるために、この方法にそって体に覚え込みさせることが大切だと感じ、何回も繰り返し練習しました。

ここでちょっと疑問に思う人もいるかもしれません。五線の下の音は、ではまるっきり何もしなくていいのかということです。この点に関しては、五線の上のGから下でも程度がかなり縮小した感じで、おなかを引っ込めるということです。なんだったら、意識しなくても勝手に引っ込めているという感じでしょう。この著者によると、五線内のCについては、おなかを2.5センチほど引っ込めるのだと表現しています。ただ、基本的には、五線直上のGまでは基本的には、リラックスして吹くということが大事だと書いてあります。

ここまで書いてきて、ヨガのおなか周りのコントロールの仕方に似ている気はしませんか。最近では片岡鶴太郎がやっているやつです。昔ならば、グレーシー柔術の名前は忘れましたが、何とかという選手が、呼吸法の一環として、おなかを極限まで引っ込めて、内蔵に刺激を与えるという方法です。話が変な方向に行きましたので、この辺でやめますが、少なくとも、私が従来やっていた腹筋に力を入れることだけでは、横隔膜は上には上がらず、十分な息の速度を出すことができなかったのだと思います。

ピボット奏法の肝は低音の出しやすい角度探しから

2番目のピボット奏法の判断の基準になる方法について触れます。低音域の出しやすいポイントを楽器を下げたり上げたりして、探るという方法です。低音といっても、五線内のGから下のオクターブ下の音までで、ペダルトーンなどの極端な低音域を含みません。その吹きやすいポイントが、8割以上の人が、楽器をあげる方向にあるそうです。しかし、私の場合は楽器を下げたほうが数倍、吹きやすいということがわかりました。多くの人がやっているように私は今まで、上に上げていました。そうすると、必然的に下あごが少し前に行くということで、なかなか吹きにくかったのですが、これが解消されました。

そして、このことから、高音域に入るときには、唇を軸に楽器をあげてやればいいということになります。やってみました。これもなかなかうまくいきました。しかし、これはあくまで補助的に使う手段のようで、吹きやすい範囲にとどめるサブ的な手法のように表現されています。たとえば、オクターブ以上の高音から低音に音を下げる譜例などの時に、かなり威力があります。音の外しもほとんどなくなりました。

その後、この方法を検証し続けたのですが、困った状況となりました。それはピボットを採用するとどうしても、低音から高音に上がるときに、うまくコントロールできないことがあるということです。

マウスピースビジュアライザーの使い道

最後のマウスピースヴィジュアライザーについてです。言葉がいかめしいですが、要はリムだけを切った形で、唇に当てて、演奏上の唇の様子を見やすくするという単純な道具です。大昔からあり、買ったことがあったのですが、いつの間にかどこかにいってしまって、今回買い直しました。しかし、この原価、100以下のものが、3000円以上するのはどうも納得がいかないということで、いろいろ探し、600円ぐらいでネットで購入しました(http://www.bardongakki.co.jp/product/92、ただし、ほんの少しトランペットリムとしては口径が大きい)。まあ、そんな話はいいとして、本題に入ります。というのも、今回の記事では最も私がおすすめしたい方法だからです。

以前、買ったときには、使い方がわからなかったということでした。そして、今回はこの本を読んで慎重に使ってみました。そしてわかったことが、従来の漠然と思っていたマウスピースのポジション、つまり唇に当てる場所が違っているのではないかという疑問が浮かんできたことです。

このヴィジュアライザーを使ってバズイングすると、明らかに今まで思っていたよりもリムをあげた方向によく鳴るポイントがあるということがわかったのです。低音域については、どこでもあまり変化はみられませんが、高音域(ハイCあたり)については、明らかに、上唇の比率を7以上、下唇の比率を3以下にしてやる必要があるということです。そうは思っていても、なかなかそのとおりの位置に唇の位置をシフトすることはしばらくできませんでした。いろいろと自己矛盾がわき起こってきたのでした。

まず第1には、下唇がはみ出してしまうということです。この点に関しましては、下唇をリムの下端につけて、よく言われるMの文字を発音するときのように、そのまま口腔内の方に巻き込み、舌先(舌は横に広げる)で支えるという方向で克服できました。しかし、ここから、また問題で、確かに高音域はソレでいいのですが、低音域に移行する場合の対処の仕方ができなかったのでした。

五線の上のGが吹きやすいセッティングを基準にすべてを変える

そして、以上書いてきた3つの内容とは、ちょっと関係ないような形に見えますが、重要なポイントが書かれてありました。それは、練習の仕方のなかで、どの音から練習を始めるか、ということです。私が高校生ぐらいの約50年ぐらい前は、五線内のGから音階練習をすべきだということが書かれていた本を見て、参考にして練習しました。その音を中心に上下1オクターブ、併せて2オクターブを吹けるようにするという考え方でした。さらに、音階を上っていくのではなくて、下がる練習をメインにすべきだということもいわれていました。唇をしめるよりも緩める方が体得しやすいという理屈です。その延長線上で、今も練習していたのでしたが、こちらの本では、オクターブ上の五線直上のGからやれというのです。かなりがつんときました。いつの間にか時代が変わっていた浦島太郎状態になってしまったのか。

で、この数ヶ月を五線の直上のGから始める練習に変えました。まずははじめにご紹介したおなかの使い方を意識した方法で何度も練習しました。このGから上昇して、ハイCへ行き、また戻るというところから初めて、下の方へ音域を広げていくということを始めました。なかなかいいんです。というか、持久力がアップした感じになっていきました。すくなくとも、2時間3時間練習した後も、高音域でばてばてになるということが少なくなったという気がします。よく言われるように高音域に関しては、練習から取り組んでいないと吹けないということがいわれることと同じ結果となったということかもしれません。

この練習と併せて、ピボットを採用して、低音域に移行するときには、ちょっとベルを下げてやるということも取り組みました。こちらもよい方向で進んでいきました。そんな日々が過ぎ去り、季節も徐々に春へと向かっていきました。

ここで、ビジュアライザーの登場となります。しかし、この本ではビジュアライザーについては、超ハイトーンの吹き方のなかで、ほんのちょっと触れているだけです。自身の奏法の紹介というよりも、こんなことをして成果を出している人がいるよ、という紹介です。この本の著者は、かなりの音域をカバーできる能力があるということなので、普通のバイオリンの楽譜なども吹けるのだといっています。ですから、このビジュアライザーの必要性はないのかもしれません。しかし、そうでありながら、このビジュアライザーで、マウスピースの当て方について目から鱗だったともかいているので、試しに買ってみようと思ったのでした。

そして、使ってみました。そうすると、マウスピースと唇の当て方の割合が、前述したように7:3が最も自然だったわけです。ビジュアライザーのいいところは、マウスピースの練習や楽器の練習と違い、吹き返しというか、マウスピースや楽器からの逆方向からの抵抗を生まない状態での唇のセッティングがわかることです。しかし、こういう考え方もあると思います。こんな練習をしても、所詮、楽器の抵抗やマウスピースからの抵抗を無視して、練習しても何にもならないという、そんな考え方です。でも、よく考えてみると、これはマウスピースからの抵抗や楽器の抵抗が変わると、吹き方が変わるのかという疑問も生じます。弘法筆を選ばずということもあるのではないか。超絶なテクニックを持ったトランペッターがマウスピースを変えたり、楽器を買えたからといって、とたんに吹けなくなるということは考えにくい。としたら、その根源的な吹き方というものを探求してもいいのではないか。そのためには、バズイングの練習、特にこのマウスピースビジュアライザーの練習は有効ではないかと考えました。

そして、このマースピースの当て方で、トランペットを吹いてみて、改めて今までの吹き方と全く違う感覚を感じました。もともと楽器を始めた中学生の時には、はじめの2年間をトロンボーンをやっていました。そのときのマウスピースの当て方は、間違いなく上唇7に対して、下唇3ぐらいでした。むしろ、8:2ぐらいだったかもしれません。そして、いつも下唇が滑り落ちそうで、本当にこの吹き方でいいのかと不安に思っていました。それは先輩が全く逆の比率で吹いていたからでした。そののち、トランペットに転向したのですが、このときにトロンボーンと同じ比率で吹くことが難しく、少し上に上げるという吹き方に変わりました。ここから、高音域に対する苦手意識が出てきたのだろうと思います。そして、高校生になって、うまく吹けるときとそうでないときの波が激しいという状況が出てきました。もしかしたら、このマウスピースの当て方が一定でなかったということが原因なのかもしれないと今思っています。といっても大昔の話ですが。

セッティングポイントを常に意識して、ずらさないようにする

今現在の話に戻しますと、このマウスピースの当て方で五線の直上のGを吹くと、従来の吹き方の半分の力できれいな音が出るということがわかりました。これが1ヶ月ほど前にわかった内容です。そこから、上述したようにその高いGからの音出しから音階練習へと移っていくという練習を続けています。

しかし、ここでまたもや問題が発生しました。今度は低音がうまくならなくなったのです。そこで、またピボットを採用して、ベルを下げることによって、何とか解消できました。でも、今度は低音を吹き続けるとだんだんとマウスピースがずり下がり(逆に上唇のかかりが少なくなり)、高音域を出すところで、うまく鳴らないということが発生しました。またベルをあげて解消できるのではないかと思っていたのですが、そうもいかない状況です。

何かが問題なのだ、ということで、根本的なことを考えてみました。低音を出すということは、唇の広い部分を振動させることだろう、そこで、ピボットでその面積を広くなるようにとベルを上げ下げしたのだろう、しかしそれは、マウスピースに唇を上下均等に近い当て方には有効かもしれないが、7:3や8:2では難しいのではないか。むしろ、ピボットを採用するよりも上唇を低音域でも上下に開かないように、力を抜きながら位置がずれないように踏ん張るということがいいのではないかということです。アパチャーを横に広げる感じです。

この試行錯誤によって、私の場合、マウスピースの当て方の理想的な位置は歯茎と上歯の境目のところのほんの少し下にマウスピースの内側のエッジが来るようにセッティングするのがベストだということがわかりました。そして、結果的にはマウスピースの当て方が、7:3あるいは8:2になるのではないだろうかと思います。

で、このセッティングをいつも吹くときに、できるようにするために、歯茎と上歯の境目のところのほんの少し下にマウスピースをあてがってから下唇を添える(巻き込んでいます)ようにするのがよいと思っています。これは、こんな人がやっていたのをまねてみました。


映像と音楽が別ですが、ハリー・ジェームスの戦後すぐぐらいの姿だと思います。

かなりハードに吹き込んでいます。従って、ほかのビデオよりもよりマウスピースのセッティングがわかりやすいように思います。
さらに、こちらも、もしかして、アフレコかもしれませんが・・・、セッティングがよくわかる動画です。

結局またスーパーチョップスに戻っている気がします。このセッティングによって、より舌が前方に置かれ、タンギングも楽になりました。以上、マウスピースビジュアライザーの成果でした。

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