楽譜のご紹介
1960年発表。吉田正作曲。股旅ものということで、当時不思議な感じを覚えました。一体潮来がどこで、伊太郎はどんなやつなのか…。潮来はさすがにわかりますが、いまだに伊太郎については、不明のままです。いつものように楽譜はちょっとしか紹介できませんが、こんな感じです。
楽譜はトランペット、トロンボーン、アルトサックス、フルートの順に並んでいます。楽譜をクリックすると販売サイトに飛びます。
楽譜販売サイトのご案内
販売ページはこちらです。Piascoreという楽譜専門販売サイトになります。楽譜の見本はトランペット用ですが、アルトサックス、フルート、トロンボーンの楽譜もございます。
演奏例
曲の由来
「潮来笠」(いたこがさ)は、1960年7月5日にビクターより発売された橋幸夫のシングル。
橋幸夫のデビュー曲であり、股旅曲の代表的な作品です。累計で約120万枚を売り上げました。作詞、作曲は橋の恩師にあたる佐伯孝夫と吉田正。
恩師の吉田によれば、『潮来笠』は、ビクターを代表する作詞家佐伯孝夫が、「ふさわしい歌い手がでてくるまでと、永年、あたためられていたテーマ」としています。
もともと、佐伯が、茨城の水郷に遊んだ時に、その情景にひかれて作りあげた作品でしたが、「この作品を歌うぴったりの歌手が見当たらない」まま「3年もの間あたためていた」時に、橋がビクターのオーディションに受かり、入社してきました。
橋のレッスンを見た佐伯が、「いかにも高校生らしく、….健康な素直さにあふれている」橋に、提供することを決めたとされています。
一時は、ビクターのベテラン歌手小畑実に提供する案もあったとされていました。
楽譜を手渡された橋は、「潮来笠」を「シオクルカサ」と読んで、吉田に「これは地名で『いたこがさ』だよ」と教えられたエピソードを明かしています。また「こんな歌売れるのかな….と思った」ことも記しています。
デビュー前の6月に、TV(ロッテ歌のアルバム)の新人紹介に出演し「潮来笠」を唄ったが、その直後から、橋家(富士越呉服店)やビクターに問合せの電話殺到し、このため予定より1か月早めて7月5日にレコード発売となりました。
初回のプレスは発売当日に売り切れとなり、大騒ぎとなり、秋にはビクターは「他の音盤のプレスを止めて、『潮来笠』オンリーで取りかからねば追いつかない」状況となりました。