楽譜のご紹介
この曲はもともとクルト・ヴァイル作曲『三文オペラ』に出てくる曲です。
『三文オペラ』(さんもんオペラ、原題:Die Dreigroschenoper)は、ベルトルト・ブレヒトの戯曲。クルト・ヴァイルが作曲を手がけた音楽劇であり、1928年8月31日にシッフバウアーダム劇場の開場に合わせて初演され、大成功を収めました。何度も映画化されています。元々はジョン・ゲイの『ベガーズ・オペラ』を、ブレヒトのパートナーだったエリザベート・ハウプトマンが英語からドイツ語に翻訳した上、ブレヒトがこれを改作したものです。
この曲は何か、ほかのジャズの曲と違う味わいがあると思っていたのですが、ドイツの三文オペラに出てくる曲なんだそうです。そういえば、その後に流行した『ダンケシェン』(乃木坂のではない)やドイツ語に近いがドイツ人の作曲ではない『素敵なあなた』などと似ている気がします。
この直感は当たっていました。この曲を作曲したクルト・ヴァイルはそもそもユダヤ系ドイツ人でした。
クルト・ユリアン・ヴァイル(Kurt Julian Weill 1900年3月2日 – 1950年4月3日)は、1920年代から生涯にわたって活躍しつづけたドイツの作曲家です。彼は、自身のコンサート用の作品の作曲をしつつ、演劇やオペラ・ミュージカルの作曲へ同等の力を注ぎ、多くの作品を残しています。特にベルトルト・ブレヒトが台本に協力したこの『三文オペラ』で知られています。妻は女優ロッテ・レーニャ。1935年にアメリカに移住しています。
タイトルどおりセリフ入りオペラとしてクラシック系の音楽家で上演されることも、ジャズバンド編成と地声の歌手でミュージカルとして上演されることもあり、CDも両方が発売されています。
劇中歌「メッキー・メッサーのモリタート」は「マック・ザ・ナイフ(英語版)」というタイトルで大ヒットし、スタンダード・ナンバーとなりました。
よく知られた曲で、周期的にCMソングに起用されます。一番有名なのはサッチモ(ルイ・アームストロング)によるものでしょう。
ただ、この曲の意味というのが長い間わからず、というかわかろうともせず、調子のいい曲だなあと思っている程度でした。三文オペラの中に出てくる曲だそうで、勝手に私は昔を懐かしむ曲のように理解していましたが、全然違う内容の曲です。最後のほうに名前が続くところがあり、勝手にそう思ったのでした。英語自体の聞き取りもできず、知識もなく、なんとまあ、間抜けでしょう。