楽譜のご紹介
アレクサンドル・エゴロヴィチ・ヴァルラーモフにより1834年に作曲された。ニコライ・グリゴリエヴィチ・ツィガーノフ(Николай Григорьевич Цыганов、1797年 – 1831年)による1831年作の詩につけられたと伝えられています。
結婚に乗り気でない娘とそれを諭す母親との会話により成り立っています。原詩は10番まであり、1番から5番までは娘のせりふで、6番から10番は、母親のせりふです。
サラファンとはロシアの民族衣装のことで、ロシア語の「赤い」(красный、クラースヌィ)には「美しい」という意味もあります。そして、赤いサラファンというのは、結婚式にお嫁さんが着る衣装だそうです。それを母親が縫っている様子から始まって、乗り気ではない娘を説き伏せるような内容が続いているようです。ロシアでは現在に至るまで歌い継がれています。また、次の動画でその赤いサラファンが出てきます。
長い間、ロシア民謡とばかり思っていたら、ちゃんとした作曲家が歌曲として作り、それが歌い継がれているということで、民謡という認識になったようです。民謡にしては、手が込みすぎていると思ったら、そういう事情があったのでした。