楽譜のご紹介
この曲も、やはり、戦後にリバイバルでヒットしたという経緯で私も知っているのだろうと思います。多分、ドリス・デイの歌声とこの曲のそもそもの題名から、記憶に残っているのだろうと思います。
「二人でお茶を」(ふたりでおちゃを、英語: Tea for Two)は、もともとは1925年のヒット・ソングです。ヴィンセント・ユーマンスがアーヴィング・シーザーの台本に曲付けしたミュージカル『ノー・ノー・ナネット』(英語: No, No, Nanette)で使用されました。原作では、ヒロインのナネットが第2幕において、恋人役のトムと共に、自分たちの将来を思い描いて歌う曲として扱われます。1950年公開のミュージカル映画『二人でお茶を』ではドリス・デイとゴードン・マックレーがデュエットしています。
この曲はジャンルから言うとボサノバになるのだろうかと思うぐらい、独特な感じがしますが、曲ができたのが1925年ですから、まだボサノバというジャンルもできていないときに、さぞかし斬新な感じのする曲だったろうと思います。以前紹介したボサノバのSo Nice (Summer Samba)が連想されます。そういえば、チャチャチャというのがあったかもしれません。それかな?
また、この『お茶』という言葉を聞くと、自動的にコーヒーを連想しているのは世代のせいかもしれません。まあ、私だけなのかもしれません。昭和20年代に生まれた私とその周辺の世代の人は、多分、多くの初物体験があると思います。コーヒーもそうで、小学3年生あたりに初めて本物のコーヒーを飲んだ記憶があります。米軍キャンプが近くにあり、その関係で入手したコーヒーをどう飲んでいいかわからず、母は普通の鍋にひいた豆をいれて、煮込んで、それを漉して飲ませてくれました。そういうわけで、コーヒーはしばらく喫茶店で飲むもので、自宅ではインスタントがせいぜいだったような気もします。つまり、『二人でお茶を』は、なんとなく、夢の詰まった曲に聞こえるのでした。