楽譜のご紹介
作曲者のルイ・ガンヌ(Louis Ganne, 1862年4月5日 – 1923年7月13日(7月14日説あり))は、フランスの劇場指揮者でオペラ作曲家。軍隊行進曲の作曲家としても名高い人物です。本名はルイ=ガストン・ガンヌ(Louis-Gaston Ganne)
オーヴェルニュ地方アリエ県のビュクシエール=レ=ミーヌに生まれ、パリ郊外のイシ=レ=ムリノーに育ちました。パリ音楽院においてセザール・フランクとジュール・マスネに師事。リュー・ブランシュ新劇場(Nouveau Théâtre de la Rue Blanche)やフォリー=ベルジェール劇場、モンテカルロ・カジノの指揮者を歴任しました。
しかし、今日では愛国的な行進曲《勝利の父(Le père la victoire)》や《ロレーヌ行進曲(La marche Lorraine)》で名を残すのみです。
この曲も聴いたことがあっても曲名がわからない曲でした。スーザのマーチと違い、どことなく虚勢を張っているような、もう少し精神的な効用を望むような、感じがしないこともありません。同じ作曲家で『勝利の父』というのがありますが、やはり同じ感じがします。
私の少ない歴史の記憶によれば、ロレーヌ地方というのは石炭が取れて、1900年代初頭あたりから紛争地域になっていたはずです。
ドイツとフランスで、領有をめぐる争いが何度もありました。そして、この曲は、フランスの作曲家によるものです。調べてみたら、普仏戦争でドイツに奪われてしまったロレーヌ州を想って作られた曲で、ロレーヌ州の民謡を取り入れたマーチです。
こういう訴え方というのもあるのかと思います。日本でいえば、北方領土4島につていマーチを作るような感じになると思います。しかもこの曲には歌詞もついているのです。
ちなみに普仏戦争とは、ザックリとこんな感じです。