楽譜のご紹介
この曲は無声映画全盛の1927年にできた曲で、無声映画を上映するときに、その楽団が演奏するために作られた楽曲です。”What Price Glory?”につけられた曲で、最もレコーディングで売れたのは、ガイ・ランバード楽団で、1927年には7週連続1位となっていました。
そして、映画” Two Girls and a Sailorand”にも採用されました。
1944年にはハリージェイムス楽団がレコーディングをしています。それが、1951年にマウントバーニオーケストラが取り上げリバイバルで世界的ヒットになったのです。
ロナルド・ビンジによるアレンジのバージョンでマウントバーニー楽団の演奏によるものは、アメリカ におけるロナルド・ビンジ(マウント・バーニー楽団のアレンジャーとして活躍した英国人)の1951年の最初のヒットとなりました。このレコーディングでは1951年のビルボード連続19週にわたって入り、最大で10位でした。同年には、ほかの楽団もこの曲のレコーディングを行っています。
また、1963年のバチェラーズ(男性ボーカル3人組)のバージョンは英国のチャートの第6位となっています。
この題名を知らなくとも、マウントバニーオーケストラの特徴的なバイオリンを中心とした演奏を聴いたことがある方は多いのではないかと思います。あのバイオリンは簡単に言うとオルガンのようにたくさんのバイオリンを微妙にパート化して使うことによって、得られる効果だそうです。
50年以上前の高校生ぐらいから、やっと12時ぐらいまで起きていられるようになって、FMラジオのジェットストリームという番組があることを知り、よく聞いていました。ただ、12時30分ぐらいで、寝てしまったように記憶しています。この曲も多分、そこできいたのか、その前に知ったのかわかりませんが、いい曲だという認識でした。
そして、この曲が象徴する当時の思い出は、エアコンが普及していない時代の、真夏のくそ熱い真昼(といっても、当時は33度以上になることもめったになかったのですが、それ以上に若くて、体温が高く、ギラギラ肉体が燃えていたのだと思います。)に、純喫茶『ルノアール』に入って、流れてきた曲がこの曲で、エアコンの風が涼しいと感じた、あの瞬間です。そして、当時は灰皿と店のロゴが入ったマッチがセットになっておかれていました。おもむろにショートホープ(1箱10本入り当時30円か50円ぐらい)をいっちょ前に吸うのでありました。そして、題名まで知っているあなたは、結構な歳かも。