楽譜のご紹介
Rose Room『ばらの部屋』はArt Hickman(アート・ヒックマン)作曲、Harry Williams(ハリー・ウィリアムズ)作詞のジャズスタンダードナンバーです。歌詞はついているものの、ほとんどが楽曲として、バンドで演奏されることが多い曲です(主にダンス音楽として)。
また、ちょうど、ラグタイムが衰微してきた時に作られた曲ということで、1910年代後半から20年代にかけて人気を博します。
この曲は、当時ヒックマンが演奏していたセントフランシスホテルのローズルームにちなんで名付けられました。 1914年、ジャズのパイオニア、 バート・ケリーはヒックマンのバンドのメンバーでした。
この曲を作曲したヒックマンは、異論はあるものの、ビッグバンドを最初に作った人として、その後に影響力を与えたとされています。
最初は、6人組による演奏活動をしていましたが、人気が出るにしたがって、大編成となったようです。そして、なんといっても、そのバンド構成で、初めてサックスを取り入れたことでも知られています。
本格的なビッグバンドの活躍は1930年代になりますが、1910年代後半にはそのような構成の楽団を作ったということです。
1932年には、デューク・エリントンがこの曲を録音し、人気を復活させたと評価されています。 エリントンはその後、1939年の作曲で「 イン・ア・メロウ・トーン 」という曲で、この曲のコード進行を使用しました。