楽譜のご紹介
この曲の作詞者は海野厚という人なんだそうで、大正時代に発表された曲なのだそうです。
柱のきずは おととしの 五月五日の 背くらべ
粽(ちまき)たべたべ 兄さんが 計ってくれた 背のたけ
きのうくらべりゃ 何(なん)のこと、やっと羽織の 紐(ひも)のたけ
で、この曲の詞の中に兄さんとして出てくるのが本人のようであるようで、年の離れた弟と成人して東京に出て行った本人が久々に会って、背丈をはかったということらしいのです。そして、それが、2年ぶりで、それでも弟の背丈は自分の羽織のひもの丈ほどのものであったということらしいです。
また、このように続きます。
柱に凭(もた)れりゃ すぐ見える 遠いお山も 背くらべ
雲の上まで 顔だして てんでに背伸(せのび) していても 雪の帽子を ぬいでさえ 一はやっぱり 富士の山
最後は『富士は日本一の山』と歌いたくなってしまいますが、これは、作詞者の海野厚が静岡出身だったことと無関係ではないようです。結構、童謡には自分の故郷を強く意識しているパターンが多いです。