ヨハン・パッヘルベル(Johann Pachelbel, 1653-1706)は、バロック時代のドイツの作曲家であり、特にオルガン音楽で知られています。彼は南ドイツ・オルガン楽派の重要な人物であり、宗教音楽や鍵盤楽器のための作品を多く残しています。
パッヘルベルの最も有名な作品は「カノンとジーグ ニ長調」(通称「パッヘルベルのカノン」)です。この曲は3つのヴァイオリンと通奏低音のために書かれた室内楽曲で、特にカノン部分が広く知られています。カノンは、同じ旋律が異なるタイミングで繰り返される形式で、パッヘルベルのカノンはその美しい和声進行とメロディーで多くの人々に愛されています。
パッヘルベルのカノンは、結婚式や映画のサウンドトラックなどで頻繁に使用され、その優雅で穏やかな旋律が多くの人々に親しまれています。この曲は、1919年に初めて出版され、その後、1968年にジャン=フランソワ・パイヤールの室内管弦楽団による録音が大ヒットし、世界的に有名になりました。
この曲は、パッヘルベルのカノンの名で広く親しまれており、パッヘルベルの作品のなかで最も有名な、そして一般に知られている唯一の作品です。
クラシック音楽の入門曲として取り上げられ、ポピュラー音楽において引用されることも多い曲です。卒業式や結婚式、離任式のBGMとされることもあります。