楽譜のご紹介
『人生劇場』は、尾崎士郎の自伝的大河小説。愛知県吉良町(現・西尾市)から上京し、早稲田大学に入学した青成瓢吉の青春とその後を描いた長編シリーズ・・・となっています。昭和8年から都新聞に連載されていたそうで、その後続編が、昭和37年まで30年近く出版物などを通してシリーズとして世に出ていたということです。
間を少しおいて、その後『青春の門』が同様の小説として、五木寛之さんが書かれ、大ヒットしたということです。
早稲田大学にとっては、多分、この2人の作家の功績は相当大きいのではないだろうかと思います。創始者は慶応が福沢諭吉で、早稲田が大隈重信ですが、歴史の教科書を読むかぎり、後者はちょろっと出てくるだけで、ほとんど印象が薄い感じがします。OBに怒られそうですが、世間でのブランドを高めたのは、この小説や曲にあるのではないかと思ったりします。
そういうこともあって、今でも早稲田の第2校歌という言われ方をしていたそうですが、今はどうなのでしょうか。第1校歌もかなりどぎつい感じの曲ですが、それに負けない個性のある曲です。
曲は、著作権フリーになったそうで、てっきり著作権が有効と思って、有料販売サイトにあげたのですが、取り消して、ここにあげることにしました。古賀政男さんの作曲で、結構、丁寧に作られているなあと思います。前奏の部分が、この曲の物語性を暗示するような、そんな感じもします。
また戦後は昭和30年代の初めのほうに、村田英雄さんの歌唱でヒットしましたが、その後も映画などでも、使われています。日本一のホラ吹き男』や『日本一のゴマすり男』といったクレージーキャッツ映画を始め、『続・若い季節』や『幕末てなもんや大騒動』でも使用されているということですが、どちらかというと、歌詞の『男心は、男でなけりゃ・・・、諦めた。』あたりの可笑しさがその理由だろうと思います。今は、歌詞に男心なんて言うのは、出てくる余地もないですが、『男心に男が惚れて…』などという曲も昔はありました。私は好きです。差別は良くないですけど、・・・。