曲の由来
オペラ『カルメン』は、プロスペル・メリメの小説『カルメン』を基にしたもので、アンリ・メイヤックとリュドヴィク・アレヴィがリブレットを作りました。音楽(歌)の間を台詞でつないでいくオペラ・コミック様式で書かれています。全4幕。
1875年3月3日、パリのオペラ=コミック座で初演されたが不評でした。しかしその後の客入りと評判は決して悪くなく、ビゼーのもとには「カルメン」のウィーン公演と、そのために台詞をレチタティーヴォに改作したグランドオペラ版への作曲が依頼されていました。この契約を受けたビゼーだったが、持病の慢性扁桃炎による体調不良から静養中の6月4日に心臓発作を起こして急死してしまいます。そこで彼の友人である作曲家エルネスト・ギローが彼の代役としてこの改作を担当してウィーン上演にこぎつけ、それ以降フランス歌劇の代表作として世界的な人気作品となりました。
歌劇カルメンのあらすじ
カルメンのあらすじを第1幕と第2幕について知っておくといいかもしれません。
第1幕
セビリアの煙草工場でジプシーの女工カルメンは喧嘩騒ぎを起こし牢に送られることになりました。しかし護送を命じられた伍長ドン・ホセは、カルメンに誘惑されて彼女を逃がします。パスティアの酒場で落ち合おうといい残してカルメンは去ってゆきます。
第2幕
カルメンの色香に迷ったドン・ホセは、婚約者ミカエラを振り切ってカルメンと会うが、上司との諍いのため密輸をするジプシーの群れに身を投じることになります。しかし、そのときすでにカルメンの心は闘牛士エスカミーリョに移っていました。
そして、この間奏曲があるわけですが、まだ決定的な事態の進展まで至らない合間の曲という感じがします。
第3幕
冒頭で、ジプシーの女たちがカードで占いをしています。カルメンが占いをすると、不吉な占いが出て結末を暗示します。 密輸の見張りをするドン・ホセを婚約者ミカエラが説得しに来ました。闘牛士エスカミーリョもやってきて、ドン・ホセと決闘になります。騒ぎが収まった後、思い直すように勧めるミカエラを無視するドン・ホセに、ミカエラは切ない気持ちを一人独白する。カルメンの心を繋ぎとめようとするドン・ホセだが、カルメンの心は完全に離れていました。ミカエラから母の危篤を聞き、ドン・ホセはカルメンに心を残しつつ、盗賊団を去ります。
少しずつ、動きが出てきて、事態が進行する感じになる第3幕ですが、その前の間奏曲と考えるとさらに、この曲の穏やかさの部分が引き立って聞こえます。
フルートのソロで有名なところみたいですが、トランペットでやってみる・・・という感じであげました。ただ、フルートのソロと同じだと、誰かに主旋律を吹いてもらうしかないので、主旋律を外さないような構成にしました。逆に、フルートの楽譜のほうでは、なるべくフルートソロとして知られた形になるようにしました。