道頓堀行進曲ということですが、同じメロディーで『浅草行進曲』として、最初売り出されたそうです。単に浅草のほうが知られていたからだそうです。昭和の初期の話なので、そうかもしれません。
ところで、関西のこのローカルな地名に対抗して、関東にもそんな行進曲はあるかと考えてみると、『蒲田行進曲』というのがありました。しかし、あれは、そもそもが日本の曲ではないのです。
原曲は1925年にニューヨークのブロードウェイで初演されたオペレッタ「The Vagabond King」劇中歌の一つ『放浪者の歌 Song of the Vagabonds』からきているのです。
で、あるのは、中山晋平の東京行進曲ぐらいかもしれません。東京観光みたいななかみで、『銀座の柳・・』というフレーズが有名です。そのうち、あげたいと思います。
また、道頓堀行進曲は行進曲とはいいながら、いかにも関西風であり、なんとなく柔らかい感じのする曲に思います。関西方面の女性がしゃべるイントネーションがそのまま曲に乗って、届いてくる感じがします。
ただ、女性の話し言葉はいいとして、男性には同じものを感じません。若い時にバイト先で、関西の男性客にしゃべり方が気に入らないと唐突にいわれ、頭にきて、『あんたの物言いのほうがカチンとくるんだ』と言ったら、『そうか…。』と言って去っていった人がいたのを思い出します。そこで引き下がるというのがまた不思議で、今ほど関西人に免疫がなかったのかもしれません。いずれにしろ、今時のように土下座しろとはならなかったわけです。まあ、のんきな時代というか・・・。
それから、十数年後に私が販売を担当していたころ、関西から引っ越してきた、と若い女性二人組が来店しました。私は、この明るそうでかわいくてきれいな2人組で、『兄ちゃん』だったか何だったか、親しげにアプローチするやらで、すっかり口車に乗せられて安売りをしてしまいました。情けない。どうも子供のころに見ていたTVコントの「すちゃらか社員」のノリで来られたので、しょうがないかも。
また、この曲はなんでも、フラワーショーという関西方面では有名?な漫才トリオのテーマ曲として採用されているそうです。もしかして、無意識に聞いているのかもしれませんが、今回初めて、このトリオの存在をじっくりと確認しました。
あまり関西方面には縁がなく、会話の中に関西的な乗りを暗黙に要求してくる人には、いまだに面倒くさく感じ、いらいらします。たぶんテレビ局のネットワークが関西系になるところ当たりの出身の人は、概してこのようなノリを要求するように感じることが多かったと記憶しています。テレビのお笑いブームも反映しているのかもしれませんが、どうかほっといてくれという気がします、関係ありませんが、…。