楽譜のご紹介
この曲が含まれる『ショウボート』(Show Boat)は、1927年3月15日に初演されたブロードウェイミュージカルのタイトル。 原作は、アメリカ合衆国の女性作家エドナ・ファーバーの同名の小説『ショウ・ボート』です。
作曲ジェローム・カーン、作詞・脚本オスカー・ハマースタイン2世。リアリティあふれる登場人物が物語の展開を設定に即して歌う「ブック・ミュージカル」(book musicals)の第1号とされ、人種問題にも触れた初のミュージカルでもあります。
この曲の作曲者のジェローム・デヴィッド・カーン(Jerome David Kern、1885年1月27日 – 1945年11月11日)は、アメリカ合衆国ニューヨーク出身の作曲家です。ミュージカルの劇中曲を手がけ、数々のスタンダード・ナンバーを残しています。この曲は『ショー・ボート』というミュージカルの中の1曲です。代表作は以下の通りです。
Ol’ Man River
Can’t Help Lovin’ Dat Man
A Fine Romance
Smoke Gets in Your Eyes
All the Things You Are
The Way You Look Tonight
Who?
Yesterdays
黒人荷役のジョーの「オールマン・リバー」、ゲイロードとマグノリアのデュエット「メイク・ビリーブ」、また、ここで扱った曲のジュリーを中心に歌われる黒人霊歌のような「あの人を愛さずにはいられない」などが有名な曲です。1927年の初演以来、ブロードウェイではたびたび再演されています。
“Show boat”というミュジカルの内容は、1880年代のアメリカの南部・ミシシッピー川での出来事として作られています。芸人たちの夢を乗せたショウボートは夜毎、港町で絢爛豪華なショーを繰り広げていました。船長の純情な娘、マグノリアは流れ者の賭博師ゲイロードと恋に落ち、周囲の者に心配されながらも結婚する。しかし、ゲイロードの借金は増え、結婚生活は長く続かなかった。ほどなくゲイロードはマグノリアと幼い娘の許を去る。生活が苦しくなったマグノリアはミュージックホールで歌手となり、父親のアンディ船長と再会を果たす。
“dat”とは、”that”のスラングらしいです。あの人を愛さずにはいられないということになるのでしょうか。楽譜はオリジナルに近いものなので、そのうち、少しアレンジしたものを上げたいと思います。曲の感じはこんな感じになります。
個人的には、この曲はクリフォードブラウンの演奏でよく聞いたのですが、聞いた時からどこかでこれも聞いたことがあると思っていたら、いつものように、戦前の曲が戦後リバイバルとして流行した曲でした。楽譜は原曲に近いものだけに物足りないかもしれません。もう少しアレンジしたものも後日、あげたいと思います。