あまりにも有名なこの曲とその由来。もともとは、エリーゼではなくて、テレーゼだったのに、殴り書きのベートーベンの文字が汚すぎて、間違えて『エリーゼ』になったといわれているそうです。
字が汚くて「エリーゼ」となっちゃった
「エリーゼのために」の楽譜はテレーゼ・フォン・ドロスディックという女性が所持していました。そして、「エリーゼのために」が書かれた直後、ベートーベンはテレーゼへの手紙に「約束のものを添えて送ります」と書き記しています。したがって、「約束のもの」というのが「エリーゼのために」の楽譜であったと考えられます。よって、エリーゼはテレーゼのことで、ベートーベンの字の汚さが誤解を生んだとされます。
40歳になろうとしていたベートーベンはまだ18歳というテレーゼに結婚を申し込みますが、残念ながら恋が実ることはありませんでした。
この時代の芸術家というのは、たまにこの恋愛ネタ的なものがありますが、その後の世界にも影響を与えたであろう、このような風潮は、江戸の文化にはなかったわけで、やはり、私的には、偶像崇拝慣れしている西欧キリスト教文化のなせる業なのではないかと考えるわけです。いまでこそ、まるで愛(特に恋愛が)がすべてなどということを臆面もなく言う極東の人々が多数いますが、本当に真理なのでしょうか?
ジャンルでいうとバガテル
バガテル(クラシック音楽でピアノのための性格的小品(キャラクターピース)の一つ。バガテルとは、「ちょっとしたもの」「つまらないもの」といった意味)『エリーゼのために』(独:Für Elise)は、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの作曲した、よく知られたピアノ曲です。1810年作曲、イ短調。ロンド形式。WoO59の番号が与えられています。
3/8拍子。イ短調の属音であるe音と、半音下の音が揺れ動き、両手のアルペッジョへと続く特徴的な主題により、有名です。ヘ長調に開始される愛らしいものと、主音の保続低音が鳴る激しいものと2つのエピソードを持ち、それらと主部との対比が明確で、形式的にも簡素で分かりやすい点などで、現代も多くの人に愛奏、愛聴されています。
楽譜は2種類ご用意しました。