楽譜のご紹介
ホフマンの舟歌ということで、そもそもホフマンというのはたぶん人名であるだろうが、どういう人なのか、長い間もやもやしていましたが、調べてみました。
この曲のもととなるのは、『ホフマン物語』(ホフマンものがたり、Les Contes d’Hoffmann)で、ドイツ・ロマン派の詩人E.T.A.ホフマンの小説から3つの物語を用いて脚色したジュール・バルビエとミシェル・カレの同名の戯曲に基づいて、フランスの作曲家、オッフェンバックが4幕のオペラとして作曲したものです。1881年2月10日にパリのオペラ=コミック座で初演されました。
主人公の詩人ホフマンが、歌う人形のオランピア、瀕死の歌姫アントーニア、ヴェネツィアの娼婦ジュリエッタと次々に恋に落ちるが何れも破綻するという内容です。未完のまま作曲家が死去したこともあって数多くの版があり、謎の多い作品とされています。通常1回休憩を取る4幕または5幕で演奏されることが多いんだそうで。ジュリエッタとの恋の場面で歌われる「ホフマンの舟歌」が有名ですが、これは作曲者唯一のドイツ語オペレッタ「ラインの妖精」からの流用です。要は、使いまわしの1曲ということです。
個人的には、今から60年近く前に、ニニ・ロッソのトランペットのソロがラジオで流れていた時期がありました。そんなときに、よく流れていたのが、クラシック系ではこのホフマンの舟歌でした。中学生ぐらいのときに、よくまねて吹いていましたが、高音がぎりぎり出るぐらいでした。それと、最後のスラーのところ(この譜面ではそうなっていませんが)がうまくふけなかったように記憶しています。