【無料楽譜】瀬戸口藤吉作曲『軍艦行進曲 』

日本の名曲集

楽譜のご紹介

 この曲が作られたのが、明治33年といいますから、私の祖父が生まれたあたりのころです。ちょうど19世紀の最後の年です。その4年後に日露戦争が起こります。アメリカではスーザーが大活躍した時代、この曲は生まれました。スーザーの曲がレコードの普及により有名になったことと、呼応してか、1910年日本の国産の蓄音機にこの軍艦行進曲がおまけでついていたという記述があります。真偽はわかりませんが、大昔に相当高額だったビデオデッキ(たぶん今の価値で言うと50から60万円)を買うとエロビデオがついてきた、…みたいなことですか?

 今となっては、歌詞の内容も難しいものとなってしまっていますが、当時の人にはすんなりとわかるものだったのでしょうか。

1.守るも攻むるも黒鐵(くろがね)の
浮かべる城(しろ)ぞ頼(たの)みなる
浮かべるその城(しろ)日(ひ)の本(もと)の
皇國(みくに)の四方(よも)を守(まも)るべし
眞鐵(まがね)のその艦(ふね)日の本に
仇(あだ)なす國(くに)を攻(せ)めよかし
2.石炭(いわき)の煙(けむり)は大洋(わだつみ)の
龍(たつ)かとばかり靡(なび)くなり
彈(たま)撃(う)つ響(ひび)きは雷(いかづち)の
聲(こゑ)かとばかり響(どよ)むなり
萬里(ばんり)の波濤(はとう)を乘り越えて
皇國(みくに)の光(ひかり)輝かせ

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 ご存知、軍艦マーチとも言いますが、日本のマーチでもかなり遊び心もあり、楽しい曲ですが、戦後はパチンコ屋の呼び込み曲として、もっぱらその役割を変えてしまったようで、残念です。
では、どんな経緯でパチンコ屋で流れるようになったかというと、こんな話があります。

 1951年(昭和26年)春に、東京・有楽町のパチンコ店の拡声器から軍艦行進曲が大音量で流れ出しました。丸の内署の巡査が経営者を米軍憲兵(MP)本部へ連行し、係官にレコードを聴かせたところ「音楽だから問題ない」と了承したといいます。谷村政次郎は、これが軍艦行進曲がパチンコ店から流れるきっかけになったようだとしています。1980年代まではパチンコ店のCMのBGMとしても使用されたこともあります。

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演奏例

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