【無料楽譜】唱歌『仰げば尊し 』

日本の名曲集

楽譜のご紹介

『仰げば尊し』(あおげばとうとし/あふげばたふとし)は、1884年(明治17年)に発表された唱歌。卒業生が教師に感謝し学校生活を振り返る内容の歌で、特に明治から昭和にかけては学校の卒業式で広く歌われ親しまれてきました。ニ長調または変ホ長調が多い。

 8分の6拍子で、編曲されたものが何種類か存在します。 2007年(平成19年)に「日本の歌百選」の1曲に選ばれています。

 年を超えると、卒業シーズンになります。卒業となると、蛍の光と並んで思い浮かぶ曲が、古めかしいですが、この『仰げば尊し』です。

 ちょうど寒さの続く時期で、その寒さの中で迎える卒業式は北国ならではのものだったろうと思います。そんなときに、その寒さ(零下)と、この曲がとてもしみたのを覚えています。
暖房もない中、体育館でコートも着ないで我慢しながら、自分はともかく、ほかの子はどう思って迎えているのだろうかと考えたものです。もっとも60年前のお話です。

≪アメリカ起源説≫

 この曲は蛍の光とともに、イングランドとか、スコットランドの民謡のように思っていましたが、違うようです。最近分かったことらしいですが、アメリカの曲なんだそうで、まさに歌い継がれているのは、日本だけということらしいです。

 と、思ったら、台湾でも歌われているそうです。一時、台湾を日本の領土としていた時期に教えられていたそうです。

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 戦前には、日本の統治下にあったということで、身近なところでは、台湾バナナというのが私には記憶に残るおいしいバナナの代名詞でした。私の親の世代では、戦前は、輸送の問題から保存のきく乾燥バナナが安く買えたそうです。

 時は移って、大学生になった時に、民法を教える先生の中に、台北大学で教鞭をとっていて、そのころ作った民法の教科書をもとに講義されている先生がいました。もろ、戦前の教科書で、旧仮名遣いの古めかしいものでしたが、2000円(当時カレーが200円ぐらい)ぐらい払ってかわされたのを思い出します。今は、どんどん台湾との距離が離れていくような気がします。そんな中で、『仰げば尊し』が歌われているということもあるようで・・・。

「仰げば尊し」を巡っては、研究者の間でも長いあいだ作者不詳の謎の曲とされてきました。これまで作曲者については、作者不詳のスコットランド民謡説や伊沢修二説などがありましたが、いずれも決定的な証拠がなかったのでした。

 しかし2011年1月に一橋大学名誉教授の桜井雅人が、「Song for the Close of School」という楽曲が、1871年に米国で出版された楽譜『The Song Echo: A Collection of Copyright Songs, Duets, Trios, and Sacred Pieces, Suitable for Public Schools, Juvenile Classes, Seminaries, and the Home Circle.』に収録されていることを突き止めました。その旋律やフェルマータの位置は「仰げば尊し」と同一であり、また同書が基本的に初出の歌曲のみを載せていたことから、この楽曲こそが原曲であると推測されました(これ以外の収録歌集は現在知られていない)。

 同書は作曲者を「H. N. D.」、作詞者を「T. H. ブロスナン」と記載しています。作詞者のブロスナンはその後保険業界で活躍したことが知られていますが、作曲者の「H.N.D.」についてはどのような人物であったかは定かではありません。「H.N.D.」を『ソング・エコー』の編者ヘンリー・パーキンズ(Henry Southwick Perkins、1833-1914)とする仮説もありますが、確たる証拠はありません。

台湾の小学校の卒業式

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演奏例

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