この曲は全21曲あるショパンの夜想曲の中でも最もよく知られた曲であり、一般的に「ショパンのノクターン」と言えばまずこの第2番をいいます。また、この作品は第1番と同様、ジョン・フィールドからの影響を強く受けています。しかしながら、甘美な旋律が装飾されて繰り返されるだけなので、それほど内容があるとは言えない、という考え方もあるといいます。個人的には聞きやすく好きです。繰り返しは結構、ショパンの得意技といいますか、特徴だと思います。
ある程度の年齢以上の人にとっては、ポップスとして、映画『愛情物語』(1956年)のテーマ『To Love Again』として、記憶されている方もいらっしゃるでしょう。1960年代では、よく、カーメン・キャバレロのピアノでラジオから流れていました。もともとこの映画の主人公は実在するピアニスト、エディ・デューチンの物語で、この類の音楽をふんだんに使った映画というのは、結構昔はたくさんありました。ベニーグッドマン物語(1956年)、グレンミラー物語(1954年)、レッドニコルズの『5つの銅貨』(1959年)などです。どれも、1950年代の作品です。
『愛情物語』は、タイロン・パワーとキム・ノバクの共演で、タイロン・パワーがまるで本物のピアニストのように映画では見えました。相当、練習したのだと思いますが、見る人が見たら違うのかもしれません。
それと、色気むんむんのキム・ノバック(マリリン・モンローの対抗馬として映画会社が売り込んでいた女優)がタイロン・パワーの妻役ででていて、2人の恋愛時代から結婚後の幸せな家庭の中の情景の中、この曲が流れ、そして、妻がなくなり、おまけに、突然の病気でピアノが弾けなくなり、やがてなくなるというストーリーだったと思います。残された一人息子がやがて、この曲をピアノ演奏して、エンディングとなる感傷的な映画でした。
このシーンは、死を覚悟して、息子もそれを知って、一緒に最後の演奏となるという場面です。女性は、子供の養育係として、そして、初めの妻が急死したのちに、後妻となった妻役です。最後は亡くなった後の父と一緒にピアノを弾くというシーンに代わります。
トランペット楽譜
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トロンボーン楽譜
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アルトサックス楽譜
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フルート楽譜
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