楽譜のご紹介
「夢の中へ」は、シンガーソングライターの井上陽水が1973年3月1日にリリースした楽曲です。
この曲は、オリコンチャートで初めて20位以内にランクインし、同チャートの集計では約20万枚のセールスを記録しました。井上陽水にとって代表的な楽曲の一つとなりました。
「夢の中へ」は、東宝映画『放課後』の主題歌としても使用され、多くのテレビ番組やCMソングにも採用されています。さらに、多くの歌手によってたびたびカバーされている名曲です。
この年、1973年にはかぐや姫の『神田川』が大ヒットし、あのねのねが『赤とんぼの唄』を歌っていた年でした。『神田川』があまりにもヒットしていたので、逆に、この曲との対比で、同じ私小説的なテイストのある曲でも真逆な感じがし、『夢の中へ』により共感したのを覚えています。正確には、こんなことを歌う歌手はいなかったので、驚いたというほうが正確だと思います。あとは、当時あまりテレビで見ることがないその姿がとても謎でした。
この辺のところは、本人がテレビ嫌いで、すべての出演交渉を断っていたのだそうです。多分、当時のテレビも相当上から目線の感じの悪い、何でもありの、商業主義の、極悪非道の、そんな中に若者ひとりが入っていっても、本人の意思など何も考慮されることはなかったでしょう。
最初に、井上陽水さんがテレビに出たのが、この翌年の12月にテレビ東京(東京12チャンネル)に出演したのが最初なんだそうです。このテレビ局は今も他のテレビ局とは違う個性的なところが私も好きですが、当時は、結構エロな番組を行っていて、東京のローカル局という感じでした。他の曲が重大事件や注目される内容を放映しているときも、淡々とスケジュール通りの番組を行い、妙な反骨精神を感じるぐらいでした。だから出たのかもしれません。
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