【奏法さすらい記】昨日の練習の成果 上唇はどうなったか

奏法さすらい記
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なかなか難しいことでした。スーパーチョップスのセッティングでは、上唇は舌にくっつけるような感じで、上歯の下側に来るようになり、昨日の参考図のようには出来ないです。もし、前述の『トランペットのテクニック』という本にある図のような上唇のセッティングにするならば、オーソドックスな形で、舌先を下歯の裏側につけるようなセッティングになるのだろうと思います。

ただ、スーパーチョップスのDVDの中で説明されているのは、まずは舌の先端は下の歯の裏のほうにつけて、下歯を越えて唇にも舌が接するというふうに変わってきています。前に出版された、『トランペットシークレット』という本では、直接、舌の先端を下の歯ではなくて、下唇の裏側の上のほうにつけるということであったのが、微妙に変わってきているのです。昨日の練習の中で、このセッティングを意識し、下歯のエッジに近いところに先端をつけて、乗り越える形で舌を下唇の裏側につけるようにしてみました。そして、高音になるにしたがって、下歯と舌の接点を基点として、舌を盛り上げるという感じにしてみたところ、いい感じになりました。ただ、非常に難しい。

ここまで、細かいと感覚的にすぎるといってもいいでしょう。あくまで、このような分析的なアプローチは凡人であるが故のことで、とにかく楽に吹きこなす人もいるでしょう。また、日ごろの基本練習があっての考察であり、考え方ひとつで上達するならば、こんなに簡単なことはないわけです。と、自分に言い聞かせながら、更に上達の意欲を燃やしています。

最近の一番成果の上がった練習はなんと言っても、数年がかりでやっている以前ご紹介したクラークのファーストスタディーの半音階練習です。年単位で少しずつ音域を広げ、週二回の練習でも相当効果がでてきました。ただし、週二回の練習では、決して無理をしないようにしたほうがいいと思います。少しずつ、自分の吹ける音域を広げるほうが近道です。半年間、時には年単位で広げる、そんな覚悟があれば、実用の音になると思っています。今は五線のC(実音B♭)から上昇をはじめる半音階ですが、この時点でも、かなり五線の上のC(実音B♭)もはずさないようになって来ました。

それと、週二回の練習しかしませんので、練習前のフラッタリングは欠かさないようにしています。毎日練習することが出来る人は、唇が臨戦態勢になっていますが、そうでない人は、このフラッタリングで唇の血液の循環を充分に良くしてから練習を始めたほうが、コンディションが安定し、上達の最低限の状態を維持できます。。フラッタリングとは唇でぶるぶると馬のいななきのようにすることで、唇をマッサージすることです。これで随分、安定的に練習を開始できるようになりました。どこかのホームページに書いていて、初めは信じられませんでしたが、びっくりするぐらい効果があったということです。


書き忘れましたが、スーパーチョップスの中には、オーバーブローを厳にいましています。もしかしたら、その関係もあるのかもしれません。オーバーブローするなとは、力いっぱい吹いても音は響かないのでやめなさいということです。確かにこのセッティングでは、上唇がオーバーブローに耐え切れないと思います。そして、確かにこのほうが響きます。

《追記》この記事を書いてから4年半ぐらいがたちました。そして、その間に、スーパーチョップス奏法の生みの親のジェローム・カレがなくなってしまいました。すると、なぜだか、ネット上に誰があげたのか知りませんが、彼の初期の奏法の小冊子であるTrumpet YogaとSuper chopsというものが見られるようになりました。著作権がどうなっているのか知りませんが、本当になめるように読みました。そして、かなり疑問がはれるとともに、なぜ、後年に書いたTrumpet Secret やDVDの内容には書かれていないことがこの2冊には書かれているのかと言うことです。

簡単にその内容を説明します。Trumpet Yogaはペダルトーンを中心に書かれています。そして、後年のDVD(Youtubeで流れています)の方にはその実演があります。また、Super chopsという小冊子にはどちらかというと、唇のセッティング、顔の筋肉の使い方を図解しています。

しかし、後年になって紹介している舌の使い方に関しては、2つの小冊子には書かれていません。スーパーチョップスの核となると信じてきたモノがなぜ初期の小冊子には漏れていたのか。今となってはわかりませんが、こんな時には、どれが正しいと言うことではなくて、どれも正しく、程度や組み合わせの問題なのだという風に考えることにしています。

今回、小冊子を読んで、実行したのが、顔の筋肉の使い方でした。しかし、そのイラストがまたわかりにくいのでした。それで、その説明で言われているハリー・ジェームスの顔の筋肉の使い方を見習えみたいなことが書かれていたので、Youtubeの実際に吹いている動画を見てほほ骨を中心に唇を引き上げるような感じにしてみたのです。すると、これがうまくはまった。それまでオーバーブローするととたんに吹けなくなったのが、上唇の先端が息の流れにさらされず、しかも力が抜けるという状態になるのです。

この発想の元となったイラストがあるのですが、それはご紹介できませんが、超ハイトーンの唇のセッティングと言うことで、上唇の先端が上の歯と歯茎の境目あたりに来るような感じになっていたのでした。

詳しいことは、後日、検証の結果を交えてご紹介できれば、と思っています。

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