楽譜のご紹介
この曲を作曲したイタリアの作曲家ロッシーニは、生涯に39のオペラを作曲し、イタリア・オペラの作曲家の中でも最も人気のある作曲家でした。
絶頂期には、1年間に3~4曲のペースで大作を書き上げ、主にオペラ・ブッファ(喜劇)と得意とした。16歳で最初のオペラを書き、24歳の時の作品「セビリャの理髪師」はわずか13日間で完成させています。そんな天才が作った曲のウィリアムテル序曲はオーストリアからスイスが独立する際の伝説をもとにした物語です。
出だしのところだけは、子供の頃トロンボーンでユンフォニュームの仲間と吹いていた覚えがありますが、その後の曲の展開がわからず、尻切れトンボになっていました。ローンレンジャーの曲という認識でした。
ローンレンジャーという映画が10ぐらい年前に発表されましたが、あれは1960年代にアメリカのTVシリーズがあって、それのリメイクなのだと思います。音楽は全く同じ、ウィリアムテル序曲の一部をテーマとしていました。同じ時代に始まった文明堂のCMのフレンチカンカン(天国と地獄のエンディング)とともに記憶に残っている世代もあるかと思います。
ほぼ内容は覚えていませんが、馬にまたがって走っている姿や「インディアン嘘つかない」というせりふだけが記憶に残っています。当時、アメリカのTVシリーズが一時の韓流ドラマ並に流れていました。チャンバラと西部劇の打ち合いが同時進行で、ごちゃ混ぜの時代でした。多分、この辺で日本文化の伝統的な時代物の継承が断絶したのではないかと思っています。
ウィリアムテルという曲の一部であることは知っていたのですが、あの頭にりんごを載せて矢で撃つのと、「インディアン嘘つかない」という西部劇とどこで一緒になるのかが不明で、なんだか不思議な感じでした。もしかしたら、大人が理由のないことをしないと思い込んでいたのかもしれません。