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【無料楽譜】ヨハン・シュトラウスII『皇帝円舞曲』Kaiser-Walzer Johann Strauss(II)

 曲の由来

1889年10月19日、ドイツ帝国の首都ベルリンで「ケーニヒツバウ(国王の建築)」と命名された新しいコンサートホールが開場することとなり、5日間の「こけら落とし演奏会」が催されることとなりました。著名な音楽家たちに作曲・指揮の依頼が行われ、ワルツ王ヨハン・シュトラウス2世も依頼を受けました。しかも五夜にわたる祝典演奏会の最初に指揮するという名誉ある要請であり、楽団が総勢100人という大構成であり報酬も良かったことから、最初は多忙だったので断ろうとしていたこの仕事を受けることにしたということです。

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当時のベルリンやウィーンの新聞は、シュトラウス2世の『手に手をとって』(Hand in Hand)という題名の曲がケーニヒツバウで初演されることを報じています。この演奏会には、ドイツ皇帝ヴィルヘルム2世とオーストリア=ハンガリー皇帝フランツ・ヨーゼフ1世の臨席が予定されていたので、『手に手をとって』というのは、独墺両国の親善を祝う意味で、そうつけられた曲名でした。

のちにベルリンの楽譜出版社「ジムロック」が曲名を『皇帝円舞曲』と改めたほうがよいと強硬に主張し、シュトラウス2世がこれを受け入れたことで現在の曲名に変更されました。1848年に即位したフランツ・ヨーゼフ1世の「在位40周年祝賀舞踏会」のために作曲されたと長らく伝えられてきましたが、現在ではそれは事実ではないと明らかとなっています。

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演奏例

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