【奏法さすらい記】口笛とトランペット(1)

奏法さすらい記

先日、テレビをぼんやり見ていたら、有吉の正直散歩なる番組で、口笛の達人(柴田晶子さん)の紹介をやっていました。プレイ自体は、以前も見たことがあって感心したのですが、今回は基本的な口笛の吹き方を紹介していて、参考になるというか、なるほどと思うことが多かったです。

【高音になるにしたがって変わる舌の位置】
いわく、口笛を吹くときに、音程を変える場合は、舌の位置を変えることであるということ。そして、舌のセッティングの基本は、下の歯の裏側に押し付けるようにするということ。音程を変える場合はその位置を変えるということ。通常の音域に関しては、その下の歯の根元からだんだん高音になるにしたがって、上にずらしていくということ。もっと高音域になると、下の歯を飛び越えて、下の唇のほうに舌先をつけるということ。逆に低音もかなり低いところになると、下の唇はもちろん、下の歯とも離す舌のポジションをとるということ。そんな感じで説明されていました。

【口笛とトランペットでの舌の使い方に共通点がある】
しかし、口笛がどうしてなるかについては理論的な裏付けや通説がないというのも確かなようです。しかし、口笛とトランペットの吹き方についての関連性は昔から言われていました。モーリスアンドレに一時、師事した日本のトランぺッターの某氏は口笛の練習を盛んにしていたことをどこかの記事で明かしていました。また、若くして逝ってしまった天才トランぺッターのクリフォードブラウンの練習方法に、吐く口笛ではなく、吸う口笛の練習をルーティーンでやっていたということを海外のサイトで読んだこともあります。真偽のほどはわかりませんが、それだけ、トランペットの吹き方と口笛と関連があることは想像できます。

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口笛の舌の動きのうちで、最高音についてと最低音についての今回の説明は、私も知りませんでした。ただ、クラークの弟子のゴードンなども、高音域がある程度になると舌が上の歯のエッジにかかるような感じのことを言っていたとする記事を読んだことがあります(これもまた不確実な情報で申し訳ありません)。試しに、下の歯先の上に舌を置いてみてください。そうすると、下唇に接すると思います。つまり同じことの違う表現といえないこともないでしょう。

【スーパーチョップスの舌の使い方と口笛の下の使い方の違い】
そして、いつもテーマにしているスーパーチョップスについては、初めから下唇に舌先を置くということが基本的なトランペットの吹き方になっています。こんなところも共通点があって、興味を引いたということです。

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