ハイドンの交響曲第101番「時計」は、1793年から1794年にかけて作曲されました。この交響曲は、ハイドンがロンドンを訪れた際に作曲された「ロンドン交響曲」の一つです。第2楽章が「時計」と呼ばれる理由は、そのリズムが時計の振り子のように規則正しいためです。
この交響曲は、ハイドンがウィーン近郊で第2楽章から第4楽章までを作曲し、その後ロンドンで第1楽章を完成させました。1794年3月3日にロンドンのハノーヴァー・スクエア・ルームズで初演されました。
第2楽章は特に有名で、ト長調の2/4拍子で書かれており、変奏曲形式を取っています。主要主題は前後2部に分かれ、それぞれ反復されます。スタッカートによって奏される規則正しいリズムの伴奏部が「時計」の振り子を思わせるため、この愛称が付けられました。
この楽章の旋律は、近鉄特急「青の交響曲」の発車メロディーとしても使用されています。
個人的には、この音楽を聴くと、受験勉強をしていた頃を思い出します。団塊の世代が受験生であったころ、しこたま儲けた出版社で、今はもうあまり聞かなくなりましたが、旺文社という受験に特化した出版社があり、今でいうyoutubeで勉強するみたいな感じで、大学受験ラジオ講座を聞くのでした。
もちろん全国放送でした。情報弱者の地方在住のものにとってはありがたい存在だったと思います。しかし、これを聞くためには、この出版社が発行している月刊の雑誌を買う必要がありました。そうやって、ラジオに耳を傾けていると、この曲が多分、おしまいだったか、途中だったか、定かではありませんが、かかっていたような気がします。
残念なことは、映像がついていませんので、結構、集中が難しい気がしまし、youtubeのように繰り返し聞くことはできにくかったと思います。ラジカセを用意し、録音するみたいな感じですが、録音しても聞かないなってこともあるし、録音するのだからといって、後から聞けばいいやと思って聞かなかったりと、相性もあったのだと思います。そんな時代を思い出すと、いまだに精神が不安定になる感じで、不思議です。